一年糸冬

留学して最初の一年が終わってしまった。
大学院生とはいいながら最初の一年はコースワークばかりで研究云々の気配すら感じることなく、ただ単純に学生をしていた一年であった。しかもそっちの方が合っていそうなところが相変わらず終わっている。研究のアイディアは微妙にはあるが微妙にしかない。その一方で、お受験戦士っぷりを遺憾なく発揮し、ミクロの最終試験では(多分)奇跡的な点数を叩き出して普段厳しめの教授にも特別にお褒めの言葉を頂いた。テヘ☆
しかしそんなことで喜んでいても今後の食い扶持にも人生の充実にもつながらなさそうなのは前回の日記にも書いた通りである。でも試験になると頑張っちゃうんだもん。トップ取れると嬉しいんだもん。不治の病だなこりゃ。こんな自分に誰がした。きっと公文式四谷大塚と(中略)といった連中に違いない。えぇもちろん彼らは皆恩人です(これは本当に)。
一方で、成績にこだわるならこだわるで、Ph.D再応募も念頭に「コアは全てAを取る」を目標に掲げていたにも関わらず、がっつりA-も取ることになった。マクロとかマクロとかマクロとか、成績の悪かった科目は要は嫌いな科目だということだ。A-があるとやっぱ厳しいんかなぁ。

しかしまあ、今学期は毎週ミクロマクロ計量の宿題があって、それに加えて2.5科目履修して、合計20,000語くらいは書いたわけだ。2万語というとリアル人文社会系では論外な分量だが、それでもこんだけquantitativeなことやってるのに加えてそこそこの分量を書いたのは初めての経験であり非常に勉強になったと言えるだろう。毎回締切間際に書き散らしていたのでクオリティの高いものをちゃんと書くのはまだまだこれからの課題だが、英語を書くことに対するビビリは減ったし、エッセイでさしたる高評価は出なくとも、ストラクチャーから否定されるという事態はないということもわかった。 特に、全てエッセイで評価されるLegalはB+を覚悟していただけに(教授の採点が適当で甘いだけという説もあるが)、これのA-は嬉しかった。

結局成長したような気もするしそうでもないような気もするしよくわからない。
とにかくはっきりとわかったことは、アメリカの大学は(というよりハーバードは)実に素晴らしい。しかし、自分が純粋に生活面でアメリカを好きになることは恐らく一生ないだろうということである。日本万歳、東京万歳。