ねじれ国会勝ち組

結局渡辺副総裁には不同意かよ。いい加減にこんなブログで熱を吹くのも虚しいので、ちょっと違う話。


今般の「ねじれ国会」で一番美味しい思いをしている政治家は誰か。ふと考えてみたのだが、これって実は自民の誰それでも民主の何某でもなく、ズバリ国民新党の一年生議員「糸川正晃」ではないかと思うのだがどうだろう。
まずそもそも「国民新党の一年生議員」というのが大変であると同時に非常に美味しい。国民新党は限りなく泡沫に近い小政党だが、二院ク○ブとか新党みら○とかと違い(往年の社民連はなかなかに少数精鋭だったのであえて挙げないでおこう)、小政党とはいっても綿貫民輔、静香・久興の両亀井、野呂田芳成といった良くも悪くも錚々たるメンバーに囲まれて唯一の新人国会議員としてキャリアをスタートしたわけで、政治家として成長するにその恩恵は計り知れない。
しかも糸川は一年生にして「国対委員長」という重責を担っている。このねじれ国会において国対は常に真剣勝負の場であり、のっぴきならぬ状況での国対委員長会議がしょっちゅう開催されており、小政党の代表といえども政局の最前線に立っていることに変わりはない。その上この国対(ねじれ国会の性質からして当然と言えば当然なのだが)、大島理森(筆頭副委員長は小坂憲次)、山岡賢次穀田恵二とまあ、真剣勝負を繰り広げるにこれ以上ない相手というか、とにかく厄介そうな面々が揃っている。政治家育成のエリート教育としてこれ以上の場が果たしてあるのかどうか。普通の一年生議員ならせいぜいドラキーとかをどうのつるぎで叩いている時期に、日々あくまのきしやらだいまどうやらの相手をさせられているわけで、とにかくご苦労様という他はないが、ドラゴンくらいすぐに倒せてしまうんじゃないだろうかという感じだ。なんだか異常に政局に強そうな一年生議員である。小泉チルドレンなんかじゃとてもじゃないが勝負にならないだろうw
社民連についてちょびっと触れたが、多くの幸運があったにせよ、あそこから菅直人が輩出されたのにはそれなりの理由があったんじゃないかと思う。若いうちに田英夫楢崎弥之助江田五月といった面々に囲まれて育ったことが政治家として大きな資産になったのではないかと。そう考えると、糸川は将来的に保守の菅直人になっても不思議ない。小野党なだけに「官僚の使い方」について学ぶ機会が皆無なのが今後の課題か。たくさん国会質問するのもいいが*1、保守の保坂展人で終わったのではちょっと面白くないな。まあ、ちょっとやそっとヨイショしてみたところで、マクロな環境いかんではあっさりと政界から消え去っても何ら不思議はないような立場なのだが(そもそも糸川本人の人となりについてbroadmindはほとんど何も知らんしね)、自分とほぼ同世代の中では目下一番濃い政治経験を重ねていることは確かだと思う。

*1:糸川は一国会における質問回数の記録を更新している。