記者会というのはやっぱりバカなんじゃないか
さもなければ相当悪質か。
小泉前首相が一日二回のぶら下がりに応じていたのは彼がアドリブの応答に長けていて、時事ネタについてメディアを通じて印象的なメッセージを発信し有権者の支持を獲得することができたからである。要は彼にとって得だからそうしたまでで、反小泉だったbroadmindとしても、このぶら下がりは小泉側の「戦略として有効だった」という形で評価をすることはあっても、よもや「それが彼の義務だった」などと思ったことはない。むしろ、喜んでプロパガンダまがいのフレーズを垂れ流すマスコミをこそ苦々しくバカバカしく感じていたほどである。
さて、broadmindは安倍首相も支持はしないが、しかし彼が一日二回のぶら下がりに応じないのはこれまた当然だろうと思う。そもそも彼にそんなことをしてまでマスコミの相手をする義務はないし、小泉ほど軽妙な応答に長けていない彼にとって何らの得にもならない。だいたい、重要な政治案件のある日ならともかくも、一国の元首が下手を打つリスクを負ってまで何で日々の些末な出来事にまで時間を割いて質問に答えなければならないのか?彼には他に時間を使ってやるべき仕事があるのだ。
国民への説明義務だ何だとか言い出すのは片腹痛く、国民に訴えかけるのに他のチャネルがないと思っているとしたらおめでたい話だし、そもそもマスコミがこの期に及んで国民への説明義務などという役割を主体的に担っていると本気で信じているとしたら噴飯ものである。
要するに小泉政権時代に味をしめて、簡単に売れるネタを仕入れたいだけなのである。そういう魂胆丸出しで、「プロパガンダに使ってもいいから、ちゃんと俺たちの相手してくれよ〜」という姿勢で首相に相対するとは一体どういう了見なのだろうか?そもそも政治権力の側からすれば、自分に都合の良い形でのみマスコミを利用しようとするのは基本中の基本であり、その間隙を縫って対等の土俵に引っ張り出すのが政治ジャーナリズムの腕の見せ所のはずである。この一連の「ぶら下がり」要求はやはり、記者クラブ制というものがカス記者を大量に生んでいる証左のように思えてならない。