ラーメン二郎 神田神保町店

二郎を食ってきてしまった。神田神保町店は初めて行ったが、自分の知る限りかなり正統的な二郎。なぜだかよくわからないが、とにかく帰国したら食べたかった、二郎。
ラーメン二郎がそんなに好きですか?」
と聞かれたら、一部の狂信的なファンを除いて、「別に、そんなには・・・」と答えるのではないだろうか。少なくともbroadmindはヘビーなフリークではないので、そう答える。実際大して好きなわけではないのだから仕方ない。しかしもう一年も食っていなくて日本に戻ってくると「どうしても一時帰国中に食べたいものリスト」に入ってきてしまう。そういう食べ物。
そもそも、貴重な一時帰国中の食事に「ラーメン」が多数入ってくること自体、いかがなものかというところなんだろうが、二郎よりも「好き」なラーメンもいくらでもある中で、なぜあえて自分は二郎を食べたいのか。
「二郎はラーメンではない」という声も強いようだが、broadmindは逆に、これほど「ラーメンらしい」ラーメン、「ラーメン屋らしい」ラーメン屋は無いのではないかと思っている。上品の「じ」の字のかけらもない、B級そのものの下品な味。「このダシは・・・」などという講釈の余地もない、一度箸をつけたら丼が空になるまで中身と格闘あるのみの真剣勝負。「私語禁止」というような極端な店とは違うが、しかし客はほぼ無言でひたすら食べ、ラーメン屋としてはあまりにも正統的なサービスの悪さ(というかそもそも初心者には注文方法自体が意味不明)。カウンター席のみの店内、通常のラーメン店以上にカップルで並ぶことすらはばかられる、ほぼ男性のみの大行列。そして、老舗でも何でもない、たかだかB級のラーメン店だというのに意味不明の徒弟制度とのれん分け。この意味不明さ、異常さこそがジャパニーズ・ラーメンじゃ!
今日は何人か前のグループに謎のスペイン人青年が混じっていた。青年よ、お前の食べた物の味は、食感は、必ずしも一般的なラーメンのそれではない。しかしお前は今日、日本のラーメン文化、その真髄に触れた。果たしてそれに気付いたかどうかは定かではないが。俺は二郎を食って、またアメリカに行く気力が湧いてきた気がする。


いや、二郎なんてそんなに好きじゃないですって。本当ですってば。何疑っちゃってんの?