学部二年生インターン、あるいはユダヤ人の凄味

現在broadmindはインド、チェンナイでインターンシップ中である。今お世話になっている研究所では英米の有名大学から約20名の夏期インターンを受け入れているが、そのほとんどはPh.D修士の院生である。ところがその中に一人だけ学部生、それもまだ二年生の女性が混じっている。20歳そこそこということになるので、思わず「女の子」という表現を使ってしまいたくなるほどだ。これはインターンシップが普及してきたといえども日本の大学生の現状を考えると驚くべきことではないだろうか。

彼女もさすがに少々背伸びをしている感じはある。しかし、決して浮いている、あるいは場違いでうざいということはない。並み居る院生に対しても物怖じすることなく発表者に積極的に質問をし、その内容もとてつもなく鋭いとまでは言わなくともかなり的を射ている。いや、学部生、それも二年生であることを考えると、マイクロファイナンスの詳細についてここまで質問ができることは末恐ろしいと言うべきだろう。broadmindとしては、この子は天才ではないにしても、日本の平均的学部生とは(恐らくアメリカの平均的学部生とも、だが)ちょっと桁が違う、と判断せざるを得ない。自分が学部二年生だった頃のことを考えると気が遠くなる。

この彼女がやはりというかユダヤ人である。それももう見るからに。
politically incorrectなことも気兼ねなく書けるのが日本語ブログのいいところであるが、こういう人達を見ていると「ユダヤの世界支配」なんていう話もまんざら荒唐無稽な妄想とも言えないな、という気がしてくる。broadmindはお世話になっているユダヤ人も多く、彼らのことを心から尊敬しているが、反ユダヤ主義の底流にある、彼らが「恐ろしい」という感覚はわからないではない。一体どういう教育を受けてきたらこういう20歳になるのか訝しく思ってしまうのが俗物たる人間というものであろう。

先週末から研修を兼ねてインターンでマドライを訪問していた折のことである。自由時間に彼女も含めた何人かで観光をしていて土産物屋に立ち寄ったのだが、そこでかなりどぎつめの性戯の彫物―要は男女が様々な体位でまぐわっている奴だが―を売っていた。そこで私は埒のあかぬ想像をした。彼女が潔癖な反応を示すか、あるいは逆にやたらと興奮するのではないかと思った、いや思ったというよりもむしろ期待したのである。
しかし、彼女の反応は極めて普通というか健全な大人の女性のそれであった。私は彼女のimmaturityを期待した自分の不徳、というよりも不明をただ恥じた。

ユダヤ人恐るべし。そういえば、チェンナイにもシナゴーグはあるのだろうか?