パーティー

今日はクラスメートのKarineちゃんの部屋でパーティーがあった。Karineちゃん(といっても確か同い年のはずだが)はやさしくて気が利いて、かつクラスで唯一「ハッシーサン!」と笑顔で呼んでくれる大変よい子である。要は私のお気に入りということである。おっとぉ!ということでこのイベントは外せないと思っていそいそと出かけたわけだが、ちゃんと彼氏と思しき、ラテンアメリカンにしては真面目そうな男が一緒に取り仕切っていた。残念〜♪というか言うまでもなく私はそれ以上でもそれ以下でもないが、同級生の某氏も彼女をかわいいかわいいと連呼していたので彼は本当に残念かも(まだこの話は教えていないけど)。しかしこの某氏も、女性経験が少なそうにも見えなければそんなに遊んでいそうにも見えないが、人の良さそうな温和な笑顔で「南米の女性はみんな、女は男に捨てられるものってわかってますから。アハハ」などと言い放つことがある御仁なので要注意である。
ま、それはそれとして、パーティー。パーティーと言っても、ちゃんとした始まりや終わりがあるわけでもなく、酒を片手につまみ少々で単にずっとしゃべっているだけなのだが、それにしてもピーク時にはリビングに40人くらい入っていただろうか。よくあんだけ入ったもんだ。アメリカといっても学生が街中で借りる部屋だから、日本のアパート(さすがにワンルームではないけど)と比べてもそうそう広いわけでもない。当然押し合いへしあい。で、思ったのだが、こちらの生活を楽しむ原則の一つとして、「他人との接触を恐れてはいけない」というのがあると思う。アメリカ人はすぐ、「トーキョーは朝のラッシュがすごいんだろー?」なんて言ってくるが、こういうパーティーとかでの人口密度はたいてい日本よりも段違いに高い。いきおい、男女を問わず他人との物理的な接触頻度が当然ながら多くなるので、これに抵抗のある人はしんどいだろうなぁ。
どうしてこんな今さらな内容を長々と書いているかというと、私自身は接触は平気なものの、挨拶で頬にキスをするラテンアメリカンの自然な動きがまだ体得できずにまごまごすることが多いのだが、そんなことをしているうちに思い出したことがあって、以前イエメンの「歩き方」を見ていたときに、イエメンでは「田舎に行くとイスラームの戒律が厳しいので、女性は髪の毛を見せるだけでも男性の欲情の対象となることもあるので注意」みたいなことが書いてあった。そこでウームと私は考え込んでしまったのである。女性の髪の毛だけで欲情できるのと、タンクトップにローライズのジーパンはいてるお姉ちゃんと挨拶でチューするのと感覚上どっちが幸せなのか、よくわからんなぁ、と。なにげに「日常の『それ』以上」の余地が大きかった方が人間として楽しみが多いんじゃないかというのが私の世界観だったりして。そんなことを考えながらKarineちゃんの髪の毛を眺めていたことは、当然妻には内緒である。