フィギュアがつまらない

すでにみんなが言っていることなので屋上屋だが。だって、面白くないでしょ?何が面白いのあれ?
浅田真央トリプルアクセルトリプルアクセルなら、伊藤みどりがとっくの昔に跳んでおります。
金ヨナの妖艶な演技?氷の上に出てきただけで惹きこまれてしまうような演技はカタリナ・ビットに何度も見せて頂きました。
いずれも、もう20年近く前の話ですよ。20年。今から考えるとママゴトみたいにも思えるエア跳んで里谷が金メダル取ったさらに10年近く前でっせ。モーグルは今や別競技。どんだけ進歩してないんだよフィギュアは。
お前は何もわかってない、フィギュアはジャンプだけじゃない、構成やスケーティング技術をちゃんと見なさい、と通なら言うのでしょう。でも、「わかる人にはわかる」「通なら楽しめる」という次元ならマイナー競技でも10や20は簡単に挙げることができます(というか事実上どの競技にも当てはまる)。さらにいえば、「スケーティングをちゃんと評価する」という視点ならばアイスダンスこそが正統と思われるが、フィギュアと比べた人気の差はご覧の通り。やっぱり、みんなスポーツを、技を見たいんじゃないか、だからこそシングルがこんだけ人気があるんじゃないのか、と思うのですが。
モーグルやジャンプみたいに一部が採点される競技ならまだしも、採点が全ての純粋採点競技だったら、オリンピックともなれば「誰が見てもすごい」というものを見せてもらわないと。例えば体操。体操も難易度としてはかなり煮詰まってきてるかもしれないが、それでもこの10〜15年ほどでさらに飛躍的に難易度は上がっており、20年も前に成功してる技が話題になったり、15年も前に成功してる技を回避して金メダル、なんてことは絶対にありえない。はっきり言って、フィギュアは競技として行き詰まってる。
岡本太郎の名言の一つに「芸術というのは『なんだこれは!こんなものは見たことがない!』というものでなければならない」というのがありますが、スポーツでも採点系の競技は同じことでしょう。そういう意味では、伊藤みどりやカタリナ・ビットやスルヤ・ボナリーは少なくとも「見たことがない」ものを見せてくれました。金ヨナも浅田真央も、すでにどっかで見たことがあるものばかりです。あたしゃこんなもん見ても盛り上がれないよ。
でも、金ヨナが完璧な演技で勝ったのは結果的には良かったと思う。微妙な点差になったら、どっちが勝ってもバカな日本人と韓国人が大騒ぎしただろうから。「オリンピックを通じて外野のバカをこれ以上見なくてすんだ」という意味ではヨナに感謝したい。
も一つオマケでいうと、ロシェットは気の毒でしたが、オリンピックにおける「身内の不幸ドラマ」においてダン・ジャンセン以上のものを今後の人生で見られる可能性はほぼ皆無だと思うので、そんなに感動はしません。でも、メダル取れてよかったね。
ちなみに、broadmindの最愛のスケーターはエレーナ・リアシェンコです。リアシェンコがいないフィギュアなんか見ねーよ。(能書き垂れた挙げ句この最後の文章に何の意味があるのかとか決して突っ込んではいけない)