大学の未来

キチガイ学生とか法人化の行き着く先ってひょっとしてこういう感じになるのかね。
(以下妄想)


「○○先生。お久しぶりです。2年前に卒業した××です。」
「おー、××君。久しぶり・・・元気そうだね。いやー、それにしてもよくここまで入って来られたね。どうやって来たの?」
「・・・といいますと?」
「最近は部外者立入禁止でID下げてないとセキュリティが止めるはずなんだけどねー。おかしいな、君がすんなり入って来られたところを見ると、うちのセキュリティもいい加減なものだね。まさか塀を乗り越えて来たんじゃないだろうね・・・いやいや、君のことは信用してるから大丈夫。本当は部外者を見たらすぐにセキュリティに連絡しなきゃいけないからルール違反だけど、昔のよしみでセキュリティは呼ばないでおくよ。で、どうしたの?今日は何の用?」
「えぇ、それが実は・・・会社を辞めて、留学しようかなと思ってまして・・・」
「あー、推薦状?推薦状ならね。卒業生向けWebからオンラインで依頼できるよ。体裁と構成、目的をプルダウンメニューから選べば、あとは学生時代の成績とか、データベース化されてる君の情報から自動的に推薦状ができて僕のところに送られてくるようになってるんだ。公平を期して、僕は何も手を加えないルールだから。もちろん僕はちゃんとその推薦状にすぐにサインして返送するから何も心配いらないよ。なんだ、そんな話なら、わざわざここまで来てもらう必要なかったな」
「いえ、その、留学か転職か、まだ決めかねていて、どうしたらいいか相談に乗って頂ければと思いまして・・・」
「あ?なに?進路相談?そうかそうか。それはね、悪いけど僕のところに来てもダメなんだよー。卒業生の進路相談は専門のセクションがあってね、そこで全部受け付けることになってるから。担当者から君の学生時代の様子とかについて質問があれば彼が僕に連絡してくれるからね。ま、そういう話は進路とか苦情対応・・・じゃなくてクライアントリレーションシップの専門家に任せた方がいいと、うちの大学でも最近じゃそういうことになってるんだねー。今、そのセンターまでの地図をプリントアウトするからそっちに回ってね。じゃ、また。」


「××様。お待たせ致しました。アルムナイコミュニケーションセンター、進路相談室の△△と申します。よろしくお願い致します。卒業後もわざわざ本学の方に足をお運び頂きまことにありがとうございます。再び××様をお迎えすることができて、一職員としてとても喜ばしく存じます。」
「あの、この部屋・・・何ですか?この拘置所の面会室みたいなガラスは・・・?」
「あー、それはどうぞご心配なく。卒業生の方には対面コミュニケーションが苦手な方もいらっしゃいましてね。このように強化ガラス越しの方が話しやすい、という場合もあるんですよ。それに、時として興奮なされる方もいらっしゃいますから、お互いの安全確保の観点からもこのような部屋の構造が望ましい、ということになっております。しかし、高性能のマイクがございますから、私、××様のお話は非常にクリアーに聞こえてございますのでどうぞご安心下さい!」
「はぁ、そうですか・・・それで、相談させて頂きたいのは・・・」
「あ、ご相談に入る前にですね。大事なお断りなのですが。我々のサービスレベル向上のためにですね、この先の会話を録音させて頂きますのでどうぞご了承下さい」
「・・・まあ、構いませんけど・・・あの、ただ、個人的な相談ですので、できれば△△さんと二人でお話ししたいのですが、後ろに座っていらっしゃるあちらの方はどういう・・・?」
「あ、これは申し遅れました。彼女はオブザーバーとして同席する弁護士です。会話の流れで、法的なアドバイスが必要になった場合には彼女にも参加してもらいます。色々なご相談内容にすぐ対応できるように、常に同席してもらう規則になっております。なお、法的なアドバイスが必要になった場合を除いては、追加のリーガルフィーにつきましては発生しませんのでその点はご安心下さい」
「追加・・・って・・・これ、お金取られるんですか?」
「法人化で手前どもも独立採算での運営を求められておりまして、どうぞそこはご理解下さい。あ、しかしですね、現在アルムナイ感謝キャンペーン中でございまして、本学に10万円以上ご寄付頂いた方にはゴールド会員として各種サービスの割引、さらに100万円以上のご寄付でプラチナ会員として、ほとんど全てのサービスが無料となるキャンペーンを実施しております。プレミアム会員にはホログラムUTロゴの入った限定カードも差し上げておりますよー。いかがでしょう。××様も退職など思いとどまって、夏のボーナスを本学へご寄付頂くというのは!?」
「・・・・・・。ちょっと枝切りバサミ買いに行って、ニッポンレンタカーでトラック借りてきていいですか?」