桜花賞予想

仕事が忙しくすっかり更新をサボってしまった。小ネタといえどもそれなりの時間的・精神的余裕が必要で、こういう状況では競馬ネタ以外なかなか書く気になれない。春のGIシーズン到来とともにイースター休みでようやく時間も取れたので、久々の長文予想で更新再開を飾ることにする。

去年はハートオブクイーン軸で熱い1分30秒間を過ごした桜花賞。しかし、今年は断然人気でもどうにも◎ブエナビスタには逆らえそうにない。一体どういう展開になったらこの馬が勝たないというのか。
仮にどスローのヨーイドン競馬になったとしても、そもそも昨年10月のデビュー戦からして33秒5の上がりを記録しているわけで、瞬発力勝負の競馬でこの馬に敵うわけがない。唯一ありうるとすれば、むしろハイペースでかつ前が止まらない時計勝負になった場合に、ウオッカと同様に前哨戦で交わせた相手を交わせずに終わるパターンか。しかし、2強や3強の中での比較ならともかく、完全に1強の今年のメンバーにダイワスカーレットのような競馬ができる馬がいるとは思えない。展開で変わるのは2着3着であって、アクシデントがない限り1着は不動と考えるのが妥当だろう。
一方で相手探しはかなり難解。このようなパターンの場合、1強でありながらヒモ荒れで意外と好配当が期待できる。特に、2番人気3番人気がトライアルを使っていない馬だというのが今年の状況を象徴している。「未知」「上昇度」といえば聞こえはいいが、要はトライアルで馬脚をあらわしていない分の評価というだけの話で、とてもブエナビスタと勝負になるようには思えない。
前売り2番人気は2戦2勝のレッドディザイアだが、この馬に関しては「京都で上がり34.2の脚を使える」ということ以上の情報がほとんどない。エルフィンS2着以下の馬のその後もアイアムカミノマゴのFレビュー2着以外はパッとしない(ちなみにエルフィンで4番人気4着の同馬がFレビューでいきなり3番人気になっているあたりもFレビューのレースレベルを物語っているといえよう)。「僅差で連勝できる馬」は往々にして強いものだし、未知であるがゆえに完全に切るのにもためらいがあるが3着までと判断しておく。
前売りでは3番人気のダノンベルベール。阪神JF2着を評価されてのものだろうが、これまたトライアルは未出走。前走のクイーンカップも2着で、しかもこのレースでも1番人気ではなかった(1番人気は4着のミクロコスモス)。そこで勝ったディアジーナもまた次走のフラワーカップでは取りこぼしており、「人気が被って慎重に乗って出し抜けを食った」パターンでもなければ「相手が強すぎた」とも言い難い。素直に考えて、「なぜクイーンカップ2番人気2着の馬が桜花賞に直行して3番人気になるのか」という話である。
チューリップ賞2着の4番人気サクラミモザは取捨が難しいが、ティンバーカントリー産駒というのはやはり消し材料。実はティンバーカントリー産駒にはレディミューズやサニーサイドアップのように他にも桜花賞トライアルで馬券になっている馬はいるのだが、いずれも本番では3着以内に来ていない。距離延長、あるいはダートに戻っての馬と思われる。
それよりは、同じチューリップ賞からはブエナビスタに次ぐ上がりを記録した3着のルージュバンブーを○に推したい。あまりスローにはならないと思われるが、一方でブエナビスタと一緒に後ろから上がってきたのでは他の馬はとても間に合わない展開。そう考えると前走で中段から良い上がりを使えることが確認できたこの馬が本番ではサクラミモザよりは前でゴールするはずだ。これまた距離延びてオークスでこその馬だとは思うが、桜花賞でも馬券圏内に突入すればディアジーナとともにオークスでの打倒ブエナビスタが視界に入ってくる。

また、SSが入っていない7頭のうち、3頭をサクラユタカオー系が占めていることは注目に値する。血統的にはエアジハード産駒のアンプレショニストを重視すべきところだろうが、アネモネSはあまりにもレベルが低すぎる。マイルでバクシンオー系というのは気にならないでもないが、残りの2頭を穴候補として推したい。まずバクシンオー産駒のルシュクル。カツヨトワイニングとともにファルコンSでは三連複でお世話になった。すでにマイルで何度も凡走して12で変わったトワイニング産駒のカツヨトワイニングに比べ、マイルは阪神JFを走っただけで叩き二走目。馬券圏内突入は充分ある。
もう一頭のショウナンカンプ産駒(!)、ショウナンカッサイも気になるところ。フィリーズRは凡走したが、阪神JFはルシュクルと同様に先行馬に厳しい流れの中で同馬は価値ある4着。ダノンベルベールやミクロコスモスあたりよりはこの馬の方が底力があるだろう。父と母が共通の四代母(それもメジロ)を持ち、しかもタケシバオーの4×4クロスという最近では異色の血統。「桜花賞の穴馬は抽選出走を狙え」という格言は古いものになりつつあるが、ルシュクルとともに抽選を突破してきた。先行勢から残るとしたらこれら2頭。

馬連馬単とほとんどオッズが変わらないので):9-14
三連単:9→14・16→3・14・16・18