結婚式@Harvard
日曜日はケネディの同級生であるN氏と昨年ロースクールを修了した新婦の結婚式&披露宴があった。アメリカで結婚式、というのはなかなか大変だと思うが、キャンパス内のMemorial Churchで挙げる式は一生の思い出になったろうと思う。日本のスタンダードに比べると段取りは緩めで即興的な面も多々あったが、形式としては日米折衷とでもいうべきものだったろうか。式の進行はアメリカ式ながらやや変則的、披露宴はBridal Shower等は無し、会費制でもない日本の披露宴に近い方式だが司会やスピーチ等が予め決まっていない事実上の食事会であった。例えば、座るといきなりワインが注がれてしまい、さてはて、通常は乾杯の音頭があるまで口はつけないものだが、最初から注がれているということは・・・などと逡巡していると、同じテーブルの某高校同期がたくさん就職した新聞社氏が「あっちのテーブルのアメリカ人はもうグビグビ飲んでますよ」と指摘。これもまたcross-cultural experieceだろうということで我々も遠慮無く新郎新婦入場前から勝手に乾杯して飲んだ。まあ、そんなざんっくばらんな披露宴。ちなみにアメリカ式の結婚式には残念ながらまだ出席したことはないのだが、「格式張っていない」という意味ではやはり日本よりもinformalな雰囲気とはいえ、それなりに慣習やら気遣いやらがあるらしく、何も知らない日本人が出席すると戸惑うようだ。
さて、今回は日本人の出席者が多いものの、韓国人やアメリカ人その他も結構な数がいるので、進行は基本的に英語、聖書の朗読のみ日英両方で行なわれた。披露宴のスピーチも特にプログラムはなかったようだが、タイミングを見計らって韓国人が乾杯の挨拶、次いでノルウェー人が即興でスピーチ。こうなると、段取り慣れしてる日本人は戸惑ってしまう。ん〜、本当に誰もスピーチ頼まれてないのかぁ?こんだけ日本人がいるのに、そして新郎新婦が日本人なのに、日本人が何もしないわけにはいかんだろう、しかし何も準備してないし披露宴で即興スピーチなんかしたことねぇよ・・・(汗)。日本人一同がこの危機を迎えた原因は、N氏と最も親しい日本人諸氏は事実上の幹事役をしており、いきなりスピーチをするような状況にはなく、華麗な英語即興スピーチをカマせるような面々はこの場でスピーチをする必然性を感じていなかった(と思われる)ことにある。この未曾有の国難をヤマトダマシイで救ったのが一年生のY氏で、すっくと立ち上がり、「自分は英語は下手だが、代わりに歌を歌う」と挨拶(宣言?)し、E氏とともに他の日本人に起立を促してみんなでアカペラで「乾杯」を熱唱。これ、日本でやったら寒いけど、この場に関してはこれ以上ないアイディアとタイミングだった。Y氏果てしなくグッジョブ。
それにしても、新郎新婦は渡米前から付き合っていたとはいえ(それで二人とも同時にHarvardに受かるのも凄いのだが)、Cambridgeの狭い日本人コミュニティの中にも関わらず結婚公表までほとんど誰も二人の関係を知らなかったというから凄い話だ。broadmindも、新婦とは一度だけハーバード日本人会の集まりで挨拶して名刺交換をしたことがあったが、招待のメールを受け取ったときは目が点になった。狭い日本人コミュニティの中でよからぬ事象が発生するケースも散見されるが、実際に二人並んでいる姿を見ると実にお似合いで、加えて当日は同級生M氏とFさんのカップルも公となり、卒業前に重ねてめでたい日となった。
なお、披露宴が行なわれたRialtoはHarvard近辺でも屈指のレストランで、broadmindも妻も行こう行こうと以前から言っていながらまだ食べたことがなかった。最後の最後にRialtoの食事を満喫する機会を与えてくれたN氏ご夫妻と、喜実子の面倒を見てくれた義母には感謝感謝である。