アルトマン死去

ゴダールがどうしたというようなヲタでもなければハリウッド大ブロー作品で素直に興奮できるわけでもないbroadmindは映画や映画監督についてさしてあれこれ語るほどの見識も熱意も持ち合わせてはいないのだが、中には「どうしても気になる存在」というものがある。
その一人、ロバート・アルトマン監督が亡くなった。アルトマンとはどうも相性が良く、観る映画観る映画かなり好きだったのである。「マッシュ」「ザ・プレイヤー」「プレタポルテ」などいずれも名作だと思うが、映画としての一般的な評価はさておいて個人的にお気に入りなのが「カンザス・シティ」。ジャム・セッションの迫力、マフィアのボスの能書きと冷酷、不思議にして悲劇的な人間模様、「熱くてクール、エネルギッシュで不条理」なこの映画の雰囲気は当時20歳のbroadmindにピッタリで凄い興奮を抱えて映画館を後にしたことを覚えている。
カンザス・シティ。改めて考えてみるに、映画観た当時はどこのどんなところかなんて具体的に思いを馳せることもなかった。単にジャズの熱さと人種問題とかだけに酔ってた。今あらためて考えるに、カンザス・シティなんて中西部の典型みたいで政治的には地球上から消滅しても百利あって一害なしの地域であるが、スウィング・ジャズ誕生の地だとか(映画とは関係ないけど)パット・メセニーの出身地とか言われるとやっぱり地球上から消滅してもらっては困るな。
まあそれはどうでもよくて。アルトマン監督追悼。「カンザス・シティ」また観たいな。