ポンディチェリ訪問

週末はポンディチェリというところに遊びに行っていた。独立まではフランス領だったところで、理系出身のbroadmind(ツッコミ禁止)は知らぬことであるが、世界史選択者は何となく名前を覚えているような土地であるらしい。インドらしからぬコロニアルで静かな街並みが美しい。今でもフランス語の表札がかかる白亜の建物の写真を撮りながら気分はもう地中海という感じでふと自分の横に気配を感じて振り返ると、袖をつまんで小銭をせがむ物乞いの老婆が・・・。そう。あくまでもここはインド。
しかし、フランス料理やイタリア料理のレストランが多く、インドにしては値段も高いがレベルもなかなかのもの。しかも、税金のせいで酒が思いの外高いタミルナドゥ(チェンナイのある州)と違って、ここはビールやワインが安いのだ!
そして相変わらず人間が安い。チェンナイからトヨタの四駆を運転手付きで丸二日借り切って約9000円。産油国ではないインドはガソリン価格が日本並みなので、4〜5000円くらいはガソリン代なのではないかと思われる。道路の通行料込みだった分と会社に行く分とを差し引くと、この運ちゃんは一体丸二日働いていくらもらうのだろうか・・・とやや暗い気分になる。
この運ちゃんはなかなか有能で、ポンディチェリ近くにある怪しい宗教グループのコミューンみたいなところにも連れて行ってくれた(別に彼が信者であるわけではない)。イギリス帰りのインド人と、その名も「The Mother」というフランス人が60年代に設立したらしく、平和と調和を合言葉に、彼らの哲学に賛同した30数ヶ国出身の住人達が自給自足もどきの暮らしをしている。コミューンの平面デザインは銀河系をモチーフにしたもので、その中心に怪しい巨大球体が建立してある。意味不明。そして、コミューン内で見かけるのはバイクを乗り回す長髪の中年西洋人達。こりゃヒッピーのなれの果てだな、とノルウェー人のインターンとヒッピー/カルトネタでひとしきり盛り上がる。しかし、The Motherの写真はポンディチェリ市内でも各所に飾ってあったので、バカにならない影響力があるらしい。
時間があったらまたインターンシップが終わる前に訪問したい(コミューンじゃなくてポンディチェリの話ね)。こういうのんびり系を求め始めているのは、歳なのかなぁ。