おどろきもものきむらかみはるき

つまんないタイトルは置いておくとして。いや、ほんとにビックリしたのよ。渡米後最大の驚き。
何って、村上春樹がハーバードの客員研究員で滞在してるんだけど、MITで講演会をやるっていうからまたミーハー根性を出して行ってみたわけさ。予想としては、割と少人数で、「アメリカなのに日本人ばっかですね〜」みたいな感じで、場合によっては講演会終了後記念写真なんか撮れちゃったりなんかして。そんな情景を想像しながら会場の教室に行ったら―――いや、実際にはそこに到達すらできなかったから、「近付いたら」というのが正確な表現なのだが―――何コレ?レッドソックスの試合?誰かのライブ?と一瞬見まがうほどの人、人、人・・・それも日本人も確かにたくさん来てたけど、日本人が多いとかそういう次元じゃない。圧倒的多数はアメリカ人(少なくとも非日本人)で、それが教室に入り切らなくて何百人という単位で並んでる。とても講演聴くどころじゃなくて、同じく入れなかったケネディやUS-Japanプログラムの方々と尻尾を巻いて帰ったとさ。実際には残念会、サブタイトル「村上春樹を偲ぶ会」と称して飲みに行ったのだけど。
聞けば、30分前とかでも全然論外で、2〜3時間前には席を確保していないと入れないほどだったらしい。いやー、村上春樹さんすいませんでした恐れ入りましたというか、本当にビックリした。もちろん村上春樹といえば何ヶ国語にも訳されてて国際的にも知られている、というくらいのことは知っていたけど、「国際的にも知られている」ってどれほどのものよ?という意識はどこかにあったと思う。「講演会やるよ」と聞いて、何時間前とかから場所取りする人が大量に現れるほどの人気と知名度を彼の地で博していたとは。
でも、このページを見て、ちょっとわかったような気がする。装丁もかっこいいし、「Kafka on the Shore」とか、「The Wind-Up Bird Chronicle」とか、タイトル的にもなんか売れそうだもん?直感だけど。まあこれは本人が最初から海外ウケも考えて書いてるか、そうでなければ編集者(or出版社)が偉いんだろうね。
自分は特にコアな春樹ファンというわけではないので、席数に限りがある以上、自分ではなくそうした熱心なファンが代わりに講演を聞くことができたのは素直によかったと思う。しかしビックリしたね。