2月1日

人は我をお受験戦士の末路と呼ぶだろう。いい歳して昔日の入試の話をする、ペーパーテスト専門で実務では使えない、自信だけは一流エリートの悲しい人間。朝日の好きそうなネタだ(笑)。ま、自分はそうではないはずと心の奥底で思ってるからこういう書き方もできるのだろうが。
お受験戦士の末路はともかくも、しかし、2月1日という日付に思い入れがある人は多いでしょう。自分の中では大学入試なんかより(そこ、比較対象も入試かよとかツッコまない!)よほど印象に残っている。あの輝ける6年間を手に入れた1日。それが決まるという興奮、緊張。それを成し遂げた達成感。「それだけ」でそれが決まるという違和感。
あのときはまだ平成になったばかりだった。大学入試の時は阪神大震災の直後だった。些末な場面場面はvividな記憶として甦るが、「一体あれはいつだったのか」という合理的な連関は歪み、捻れ、発散していく。あの頃に戻りたいとも思うが、さりとて「あの頃」がいつのことだかもよくわからないのだ。戻りたいからといって別の人生を選びたいほど後悔していることも(多少はあるけど。あの子に告白しておけばよかったとかw)それほどはなく。現在へと合理的に連なる過去としての良し悪しではなく、「あの頃」はただ漠然としたそれ自体として憧憬を覚えるのだろう。
「あの」2月1日から16年。そんなことを考える。