スリランカ内戦

いよいよ終わった(か、間もなく終わる)みたいです。
永遠に終わらないのかと思ってましたが、最終的には軍事的解決をみました。
色々と思うところはありますが、

  • どれだけ元々の運動に大義名分があろうとも、テロ行為が恒常化してくると誰も支援してくれなくなる
  • 軍事バランスをや国際社会の意向を無視して原理原則論にこだわって和平の機会を逃すと最終的な崩壊に至る
  • 結局は先に「国」を持っちゃった者の勝ちで、それを根本的にひっくり返すのは不可能に近い

といった教訓が得られる例だと思います。そう、これ、パレスチナにも全部当てはまりますね。良識的パレスチナ人には申し訳ありませんが、バラク政権時にうまく妥協しなかったアラファトは万死に値するでしょう。一方で、再びネタニヤフ政権なんか誕生させちゃってるイスラエル人のアフォさ加減も、まだまだ死に足りないんだなーという感じなので、これからもたくさん殺し合うでしょう。正直、領土問題や民族問題が希薄な国に生まれてよかったなぁ(世界の平均を考えたら日本のはバカバカしいくらい些末な問題でしょう)と。
しかし、スリランカの報道を見ていて非常に鬱なのは、最終局面の戦闘だけで相当数の犠牲者が出たことです。恐らく、これから全世界で新型インフルエンザで亡くなる人数より遥かに多いでしょうね。真相は藪の中になるでしょうが。
別にこの内戦自体を国際社会がどうにかすべきだったとも、できたとも思いませんが、新型インフルで騒いでいる間にも、貧困国では内戦やら栄養失調やマラリアで日々だんだか人が死んでるし、先進国であってもインフルに無駄金使ってる間に交通事故に遭ったり失業して自殺したり救急車呼んでも受け入れてくれる病院がなかったりして死ななくてもいい人間がどっかで次々と死んでるわけで。そういう感覚は忘れないでおきたいなぁと。それに、仮に世界的パンデミックになった場合、どうせ死者のほとんどは途上国から出るわけですよ。他人を助けないのはご自由ですが、せめて先進国であるならば自国民のためには有意義なカネの使い方をして下さいよと。
話が脱線しましたが、素直に喜べる結末では決してないものの、とにかく内戦が終結したことそれ自体は前向きに考えるべきでしょう。次はタミル人地域の復興です。スリランカは超絶労組が強い国なので、正直民間セクター側からはそんなに仕事したいとは思わないですが、仕事があれば贅沢はいわないです・・・。